小学生を対象としたCLILワークショップ
逸見 シャンタール
(小学生対象CLIL)カリキュラム作成の経緯
2021年1月にJOES(海外子女教育振興財団)の矢島美奈氏より、小学校4,5年生の帰国生を対象としたCLILワークショップ実施の依頼があり、SOLIFIC/JOES協働開催で 8回×90分のCLILワークショップを開催する運びとなりました。 指導者の私にとっても参加者にとっても、とても実り多きワークショップとなりました。 今回のカリキュラムは、日本型教育が海外での主たる学習環境であった経緯で、海外生活からたくさんの学びや発見を得たものの、現地校・インター校出身者よりは帰国後の英語継続学習の機会が多少限定されていた子供たちに向けて、グローバル教育の機会を提供する目的で策定しました。
●カリキュラム作成の背景
JOES(公益財団法人 海外子女教育振興財団)は、出国前、滞在中、帰国後のすべてにおいて子どもたちの教育をサポートしています。 出国前の「海外学校情報」提供、滞在中の「通信教育」による日本の学習サポート、帰国後の「外国語保持教室(英語・フランス語)」開講等の他、全期間を通じて専門アドバイザーによる個別教育相談を実施しています。また、日本人学校、補習授業校等を対象とした多角的な事業も展開しています。さらに、あらゆる機会を通じて、海外で異言語、異文化、人々の様々な考え方等に接してきた子供たちが、自らの体験を肯定し自信をもって社会貢献していくことを応援しています。
JOESスタッフとの協働カリキュラム策定
JOESからの8授業を2つのモジュールに分けてのカリキュラム作成と実践指導の依頼は、2007年10月以来の小学生を直に指導する機会でもあったため、すぐにプランづくりを始めました。 以前British Councilの指導チームに所属していた際には、横浜市にある小学校の1~6年生を対象とした初めての英語授業プログラム及び5・6年生を対象としたCLILモジュールを作りましたが、その後は長らく、先生方を対象としたトレーニングを行ってきました。 そのようなタイミングでしたので、これまでの先生方へのCLILによる指導内容を、実際にクラスで実践する良い機会を頂いたと考えました。 また何よりも、帰国生の実態や彼らのニーズを熟知しているJOESの3名のスタッフと共にカリキュラムを作り上げることが出来たことが、成果の大きな後押しとなりました。
なぜCLILアプローチで?
今回の参加者が、学習内容に興味を抱き且つ授業に活発に参加するためには、CLILアプローチが最適と考えました。私自身は英語のみを使用しましたが、子どもたちには自分の意見をためらわずに言ってもらえるよう、日本語の使用も妨げませんでした。 故に、「バイリンガルCLIL」のアプローチで開始しましたが、次第に子供たちは英語のみでのコミュニケーションを自然に試みるようになり、後半は日本語の介在が無くなりました
なぜCLILアプローチで?
今回の参加者が、学習内容に興味を抱き且つ授業に活発に参加するためには、CLILアプローチが最適と考えました。私自身は英語のみを使用しましたが、子どもたちには自分の意見をためらわずに言ってもらえるよう、日本語の使用も妨げませんでした。 故に、「バイリンガルCLIL」のアプローチで開始しましたが、次第に子供たちは英語のみでのコミュニケーションを自然に試みるようになり、後半は日本語の介在が無くなりました
具体的なカリキュラムについて
British Councilでの指導経験に基づいた、下記の独自のカリキュラムを策定しました。 また、山野有紀先生(2019, p.37)が書かれたシラバスを参考にしました。 + Insert curriculum document here.
参考文献
Corey. S.(2016). Malala, a hero for all. Random House. Coyle, D., Hood, P., & Marsh, D. (2010). CLIL: Content and language integrated learning. Cambridge: Cambridge University Press. Hughes, D. (2010). Little kids first big book of animals. National Geographic. Tedick, D. J. (2020). Foreword. In K. Bower, D. Coyle, R. Cross & G. Chambers. (Eds.), Curriculum integrated language teaching (pp. xi-xv). Cambridge: Cambridge University Press. 山野有紀 磯部聡子(2019). 小学校外国語教育におけるC L I L授業案とその展開 笹島茂 山野有紀(編)「学びをつなぐ小学校外国語教育のC L I L実践」(pp.35-50). 三修社. Malala, a hero for all. Random House.
Coyle, D., Hood, P., & Marsh, D. (2010). CLIL: Content and language integrated learning. Cambridge: Cambridge University Press.
Hughes, D. (2010). Little kids first big book of animals. National Geographic.
Tedick, D. J. (2020). Foreword. In K. Bower, D. Coyle, R. Cross & G. Chambers. (Eds.), Curriculum integrated language teaching (pp. xi-xv). Cambridge: Cambridge University Press.
山野有紀 磯部聡子(2019). 小学校外国語教育におけるC L I L授業案とその展開 笹島茂 山野有紀(編)「学びをつなぐ小学校外国語教育のC L I L実践」(pp.35-50). 三修社.
Bio
Chantal Hemmi is a professor at Center for Language Education and Research at Sophia University. Her research interest in CLIL, and in the past fourteen years, she has been involved in CLIL teacher training for schools. She has some practical experience of creating an English programme for Morimura Gakuen Elementary school where she also taught together with a team of British Council teachers.